2012年3月2日金曜日
『惡の華』5巻
各所で話題の「悪の華」5巻がスゴいと噂には聞いてたけれど、確かにスゴい。
佐伯さんがグッチャグチャ。
春日を無理矢理押し倒して、パンティずらしてセックス。(正直、興奮した)
春日とセックスしていない仲村さんに、私は「春日くんとヤッた!」と激白する。
この5巻にして、作者の主張たる変態賛歌の本質が見えて来て、これが結構深いと思う。
端的に言うと、変態とは「精神的快楽が肉体的快楽を凌駕した状態、またはその状態でいられる人間のこと」と押見先生は捉えているのだ。
人は、不安だから、心を通わせられないから体でつながろうとする。
春日と心を通わせられないからこそ、佐伯は春日とのセックスを求めた。
セックスによって仲村さんに対して優位にたとうとした。
しかし、肉体がつながっても、仲村さんへの敗北感はなくならなかった。
「精神は肉体を凌駕する」
これが、思春期に文学に傾倒し、オレは他の人間とは違うんだ!と思うことで自我を形成した押見先生のよりどころなのだろう。
実際、正しいと思う。
この5巻で佐伯さんが堕ちていったと読んだ人もいると思うが、本質的にはそうではない。
春日と仲村は変態だが、佐伯はまだ違う。肉体に頼っているうちは…
これからの展開は、ちょっと想像がつかない。
ただ、楽しみにしている。
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