2012年5月25日金曜日

スピリッツ25号

『闇金ウシジマくん』
河本準一の母の件で生活保護の実態に興味ある人は、一度読んで欲しい「生活保護くん編」
最近のウシジマくんの中ではなんかいちばん救われそうな感じがする。
佐古ちんの父は死んだが、最後ウシジマ君の借金を肩代わりしてくれたのは、ずっと確執のあった兄。
次週、最終話。
メシアとの関係、おばあちゃん達との関わりに決着をつけ、生活保護受給から脱して終了なのかな?

「なまぽ」立ちには、働かなくても、国の金で生きていけるしという気持ちもある。
でも、それが気持ちの大部分をしめているというわけではないように思う。
働けるなら本当は働きたいのが本音だろう。
人は社会と関わって、人に必要とされる実感があって初めて喜びを得られるのだ。
ただ、それなりの金額を補償されて衣食住を満たし、たとえば多少の遊興やギャンブルに興じられたとしても、それはエサを与えられて生きる家畜と何が違うのだろうか?
「人の役に立ちたい」という思いこそが、人間の出発点ではないのか?

とはいえ、最近はその思いを利用して一部の人間だけが富むシステムになっているからタチが悪いのだけど…


『明日のない空』
塀内先生が不定期に連載して来た、夜間高校のハンドボール漫画。
今週、ついに完結。
明日なき空の下、ただひと時の飛べる時間を求めてハンドボールに打ち込んできたガッツと才谷。
その切なさが胸を打つのだが、最後に彼らは気づく。
飛べるのはハンドボールの時間だけではないと…
厳しい現実に打ちのめされて考えもしなかったけれど、頑にならず、自分を信じて一歩違う世界へ踏み出せば、世界を変えていけるのだと。
自分は翼を持っていたのに、広げることを恐れていただけなのだと…
ガッツは居心地のよかった仲間達のもとを、そして才谷はずっと自分が守らなければと頑に思って来た鬱の母の元を離れる決意をする。
母の主治医が、才谷に言う。
「信頼とは離れること。
 つないだ手を放してもまた会えるということ」
これは、本当にそうだなと思った。
いい言葉。

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