2012年5月4日金曜日

『修羅の門 第弐門』5巻

格闘漫画の金字塔「修羅の門」14年ぶりに再開したセカンドステージ。

台湾の巨人兵 ルゥ・ズ・ミィンとの闘い。
普通には面白いんだが、「これ、なんで闘ってるんだろう?」
ってちょっと思う。
その違和感がどこから来るのか…

たぶん、ルゥと闘うべき物語性が薄いからだ。
ただの商業ベースのマッチメイクとして組まれたカードにしか見えないのだ。
「皇帝ビーゴルストを倒した相手だから、相手として十分でしょ」ってのは、格闘技イベント「兵」の理屈としては通るけど、「修羅の門」として読者に対する説得力がない。
いや、キャラとしては面白いキャラだとは思うんだよ。
三国志最強の男・呂布の名前をもらってるとかの設定もね…
でも、なぜ、陸奥と闘う必要があるのか?
本当が闘うべき因縁があってそれが後からわかるのだろうか?
それなら、「ごめんなさい」と謝るしかないのだが…

ただの踏み台にするかませ犬として存在するだけに見える。
まあ、それでもいいとは思うんだけど、だとすると展開ちょい遅…

あと、今は格闘技イベントが大晦日にテレビ中継される時代ではない。
そのあたりの時代とのミスマッチ感もちょっとマイナスに作用する。
なぜ、この商業ベースの格闘技イベントを舞台にしたのだろう?
野試合で片山とかとやる方が断然燃えたのに…

それと、「陸奥九十九がぶっ壊れてる」設定を引っ張り過ぎ。
どういうことなのか、いいかげん分かった方がいい。
川原先生は、陸奥九十九をいったんリセットさせて再構築していきたいのだと思う。
そんな陸奥のゼロからの再出発物語なら、早く読者にそう伝えるべきで、それには「陸奥九十九がぶっ壊れてる」を早く解釈して欲しい。

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