2012年2月23日木曜日

『ベルセルク』ワイド版6巻

ついに描かれる日本漫画史に残る超名シーン「蝕」
その直前あたりから三浦先生の絵がすごくうまくなった気がする。
風景からは風を感じるし、人からは想いが伝わる。
アングルもコマ割りも本当に良い。
蝕の直前、世界を本当に美しく描いているから、その後、禍々しき魔に一気に蹂躙され、染まっていく様が本当に凄絶である。
断言しよう。この巻はいい絵しかない。
神が、この「蝕」を描かせるために三浦先生の画力を上げたかのようである。
連載開始時の絵では、正直「蝕」は描ききれなかったであろう。
蝕のシーン、セリフはあまり多くなく、絵の力のみで綴られていくんだけど、300ページくらいある。
こういうのを絵巻って呼ぶのか?天才が命を削って描いた凄みがある。

自分がこれまでたくさんの漫画を読み、それなりにヒロイックファンタジー小説を読んで来たのは、このシーンに出会うためだったのではないかとさえ思う。

この巻のお値段がたったの650円とは…
はっきり言って100倍出せる。

それと、ジュドーの最期が泣ける。
でもって、最期のセリフがコレか…「けっこうよく泣くよな、お前ってさ」



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