2012年4月27日金曜日

『進撃の巨人』7巻

正直、個人的には「この漫画が評価されすぎている」第1位だが、
それでも話題になるだけの衝撃的な世界観と面白さを持っていることは確か。


この漫画の見るべき所は、絶望である。
その絶望の元は、「巨人が人間を食う」という一点にある。
人間は本来、食物連鎖の最上位にいて、捕食されることがない。
だから、捕食されることへの衝撃が大きく、生理的に恐怖と絶望を感じる。
だが、その絶望の中でなお生きよう、闘おうとする姿を描くからこそ命の輝きが生まれる。
闇があるから光が輝き、死を前にして生を感じ、絶望の中に一筋の希望を見るのである。

しかし、捕食されることから生まれる絶望は多くの漫画で描かれていること。
『HUNTER×HUNTER』『彼岸島』『ガンツ』『寄生獣』…
『進撃の巨人』はこれらの作品と同じスタートラインに立ったに過ぎない。

絶望は描けている。だからつかみは良い。
でも、それは前提であり『進撃の巨人』はストーリーの展開で、その先へと進まなければならない。
正直、そのテンポが遅い。
7巻はまだちょっといいけど、6巻までは飽きかけていた。
まだ何一つ始まっていないように見えるのだ。
それと、戦闘シーンを絵だけで見れていくほどの画力がない(コマ割りは頑張ってるなと思うけど…)
ベルセルククラスの絵で描かれたら、すごいもんが出来そうなのに…

いろいろ言ったんだけど、
一言で言うとこうなる…

なんか、エヴァンゲリオンっぽいな。

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