2012年4月20日金曜日

『修羅の門 第弐門』1〜4巻

あの名作格闘漫画 『修羅の門』の新シリーズ。
古武術、陸奥圓明流の継承者 陸奥九十九が日本、そして世界の格闘技シーンを席巻する前作は20年以上も前、中学校のとき、めちゃくちゃハマった記憶がある。


『キン肉マン2世』以来、昔の大ヒット作のリバイバルものは非常に多く出るようになったが、正直言うとあまり好きではない。
『聖闘士星矢 冥王神話』『銀牙伝説WEED』『暁!男塾』『太陽のマキバオー』『ゴッドサイダーサーガ』『キャプテン翼』(最初の以外全部)
『WEED』はまだよいが、他の漫画はあまり見るべきところもなく、ただ次のヒット作を描けなかった漫画家が過去の遺産を食いつぶしているように見えるからである。
大御所になった作者達が、当時と同じ熱量で描いているとは到底思えず、やはり時代とのズレもある。
『ドリームモーニング娘。』に通じるもの哀しさがあるのだ。

さあというわけで『修羅の門 第弐門』である。
昔、大好きだっただけに読むのは、楽しみでもあったが、怖さの方が大きかった。
時代も違う。
当時は格闘技人気が高まリ始めた頃、このジャンル自体に勢いがあったが、今は斜陽である。
『第弐門』での陸奥九十九の闘いは、大晦日に中継される格闘技イベントから始まるが、ここにすらもう違和感がある。
今ではありえない話だ。

が、実際読み進めてみると、失望はなかった。

当時の凄まじい熱量とまではいかなくとも、川原先生がかなりの想いと覚悟を持って描いているように思えたし、この漫画が持つ格闘のリズムや、セリフの間みたいなものが健在でなかなか心地よい。

そして、最初の相手は顔をフロシキで覆ったマスクマン。
実は前作のシリーズに登場している人物だったのだが、相当意外な相手。
正直マスクとって名乗られても「誰?」としか思わなかったくらい…。

まあ、この辺は助走って感じですな。
次の相手は台湾の殺戮巨人兵。
今後、どんな敵が立ちはだかるのか、それ次第で面白くも駄作にもなるでしょう。

1つ減点するなら、最後の作者のあとがきがうっとおしい。
自分が描いたシーンの意図をやたら説明しようとしているのがめんどくさい。


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